2020.07.27|コーヒー|
人に淹れてもらうコーヒーが好き
もちろん! 私はコーヒーを淹れることが大好きです。ですが、飲むんだったら、やっぱり誰か他の人に淹れてもらったコーヒーが好き。
スペシャルティコーヒーを出すお店が増えてから、街に出て飲むコーヒーがすごく楽しくなりました!
※新型コロナウイルス渦中の現在は、遠出する機会ゼロなんですけど!
注文するときの迷いとドキドキ
コーヒーの注文って、いつもプレッシャー感じる。特に、カウンターで注文するシステムのとき、後ろに待ってる人がいたりすると焦っちゃう。コーヒー豆をひとつ選ばなきゃならない…初めて見た産地や精製方法、フレイバーの説明、カタカナでも一気に読めないこともある…とにかく迷います!!
初めてのお店のときは、産地はともかく、フレイバーの中に自分でわかる “味” が入ってるコーヒーを注文してみます。ベリー系、柑橘系、カカオ系など、自分でイメージがよくわかるフレイバーを選ぶと、ちょっと安心します。
私は果物の中で苺がいちばん好きなので、フレイバーの中に「ストロベリー」が入っていたら絶対注文!(←すごく高価な時は除く)
飲んでみて、ストロベリーがしっかり感じられたらすごく嬉しいし、どっちかというとカシスっぽいな…とか、チョコレートっぽい風味のほうが強いな…とか、好きでよくわかるフレイバーを軸にすると、なんとなく美味しいコーヒーが、よくわかる美味しいコーヒーになって、飲む楽しさを増大させてくれます。
“飲む経験” が、コーヒーを美味しくする
飲んだ瞬間に「うまい!」と感じられたら、もうそれでいいじゃん! 確かにそのとおりなんですが、「うまい!」のワケがわかったら、次に注文する時に「うまい!」やつに近いのを選ぶことも、もっと違う「うまい!」を探すこともできるようになると思うんです。
5年ぐらい前に、東京神保町の GLITCH というコーヒー屋さんで、初めてコーヒーの味の説明の中に「ストロベリー」という言葉を見ました。エチオピア シダモ/ナチュラルだったと思います。口に含むと、液体の中から苺の風味が浮き出してきてびっくりしました。
そのあと、あちこちのコーヒー屋さんでエチオピアを注文しました。ブルーベリーやチェリーの味がしたり、お花屋さんみたいなフレッシュな花の香りが特徴だったり、後味にカカオの風味がしたり。同じエチオピアでもいろいろな違いがあることを体験しました。
初めは「エチオピアを…」と注文してたのですが、ちょっと度胸がついてきて、「ストロベリーのフレイバーのコーヒーを探してます」と、伝えるようにしました。すると、エチオピアの地域違いだけでなく、コスタリカやエルサルバドルのコーヒーを勧められることがあって、中南米のコーヒーに現れるクリアな飲み口や、ハーブのような爽やかな風味も好きだということがわかりました。
そしてそのころ、隅田川の厩橋のたもとにできた LEAVES COFFEE APARTMENT に行くことがあって、「エチオピアばかり飲んでるので、違うコーヒーが飲んでみたい」と、お店の人に伝えたら、ケニアを勧められました。
そのケニアは、レモンのようなスキッとした酸味、野菜ジュースみたいなドライな印象でした。それまで自分が「うまい!」と思っていたコーヒーと全く違っていたけれど、違いがはっきりわかることが面白くて、そのあとしばらくケニアばっかり飲み歩きました。
※LEAVES COFFEEはこの頃、まだロースターをやっていなくて、フグレンの豆を出してました。
1カップの中に現れる様々なフレイバーが、自分にもちゃんとわかることがスペシャルティコーヒー…特に浅煎りのスペシャルティコーヒーの面白さ。いろんなコーヒーを飲んで、フレイバーの記憶というか、印象が重なっていくことで、自分の中のコーヒーの美味しさの幅が広がってきたと思います。
最近では、「うまい!」と「面白い!」が一緒くたになってしまって、コーヒー屋さんに行くと、「シングルオリジンで個性的そうなヤツ」ばかりを注文しがち。そして、飲んでみて、あーだこうだと勝手に思ったり、考えたり、口に出して言ってみたりするところも、コーヒーを飲む楽しみなのです。